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第160話

持っていたスマホを手渡す。 「三条にやる。 データを消そうが、壊そうが構わない。 なんならパソコンも壊すか。 泣く程嫌か。 でも、頼むから泣かないでくれ。」 「ぅー…くっ」 泣かないでくれ 泣かせてごめんな 次から次へ流れ落ちる涙を拭ってやる事しか出来ない。 三条は腕の中で目を真っ赤にして迷子になった子供の様に咽び泣いている。 ごめんな ごめんな

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