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第192話

神社へ着く頃には降っていた雪も止み、賑やかな境内は艶やかな着物を身に纏った人や既にアルコールを煽った人でごった返していた。 鳥居を潜ると立ち並んでいる屋台から食欲をそそる美味しそうなにおいが漂ってくる。 だが、まずは神様に挨拶だ。 人の流れに身を流し、お参りをする。 二年参りでお参りは済ませてある。 欲張らずご縁がある様にと願った。 「うしっ。 御神籤ひこうぜ。」 「あ、俺も。」 お参りを済ますと比較的人の少ない社務所へと移動し、 恋愛、子供、招き猫、色々な種類がある中無難な御神籤を引く。 「あ、大吉。」 「俺も大吉ー。 吉田は?」 「…末吉」 「末吉って吉より悪いんだっけ?」 「どうだろう。 調べよっか。」 三条はコートからスマホを取り出すと検索をかけた。

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