｢ちょっと待ちなさいってどれ位待てば良いんだよ…。 さわりなし、安産って良い事出産だけじゃねぇか。 俺は男だぞ…！ どうやって産むんだよ…！｣ 買ってきたたこ焼きを３人で分け合う。 大粒とうたっていただけあって本当に大粒のたこがごろっと入っていて美味しい。 ｢うまっ｣ ｢たこでけぇ。 吉田も食えよ。｣ 甘酒を飲みながら落ち込んでる吉田に田上と顔を見合わせる。 こんなに落ち込んだ吉田を見るのははじめてだ。 今し方引いた御神籤を吉田に握らせた。 ｢やるよ。 引いたの俺達だけど大吉２枚持ってれば末吉より良いだろ。｣ ｢そうだよ。 神様だってプラマイプラスにしてくれるって。｣ ｢…田上、三条。 ありがとう。｣ 元気になった吉田とたこ焼きを食べ終え、駅前に戻りモールをぶらぶらし、楽しい時間はあっという間に過ぎていった。 名残惜しくも、学校最寄り駅、乗り換え駅で友人と別れる。 ｢じゃ、次は学校でな！｣ ｢また遊ぼうなー｣ 残り少ない冬休み。 もう少し休みが続けば良いのにと思う反面、早く休みが明けないかとわくわくする。 それはきっと恵まれた友人と恋人のおかげだろう。