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第291話
本と…
なんか飲み物…で、良いか
おまけの付いたお茶と雑誌を購入しコンビニを出る。
天気が良いから散歩がてら歩いてきたが風が気持ち良い。
生温い室内へ戻れば丁度洗濯が終わったので乾燥機へと移す。
お茶に口をつけながら雑誌を読んでいると贔屓の作家が小さなコラムを書いていた。
人を引き付ける魅力的な文はコラムでも発揮されている。
語彙が豊富と言うよりは言葉のチョイスにセンスが光る。
そんな作家の新刊は発売されて2週間が経つが半分しか読めていない。
持って来れば良かったと後悔していると洗濯機が呼んだ。
ビニール袋に飲みかけのペットボトルと雑誌を突っ込み、洗濯物を抱え早いが夕飯に惣菜でも帰ろうかとコインランドリーを後にした。
後日、何時もの様に部屋に来た遥登がペットボトルのおまけを見詰めていた。
兄弟が集めているなら、と譲るとすごく嬉しそうな顔をした。
遥登曰くレアらしい。
役に立てたのなら良かった。
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