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第304話
朝礼を終えて職員室から教室へと向かう道すがら。
教室から楽しそうな声が廊下に迄響いていた。
ふと、入学初日は呼吸音さえしてないのではと思う程静かだったなと思い出して可笑しくなった。
「SHRはじめるぞー」
「来るの早ぇよ。」
「先生おはよー」
「…っ!?」
声をかけると注目が集まり各々自席に着く。
窓の外を眺めていた三条がこちらを向くと面白い顔をした。
まぁそうだろう。
先日、陰茎を縛り付けたネクタイによく似た物を締めて来たからな。
思わず零れそうになる笑みを隠し真面目な顔でショートを進めていった。
何か言いたげな目が自分を捕らえて離さない。
かわいーやつ
そんな顔に出したらバレんじゃねぇのか
「あぁ、今日の現国DVD見るから地学教室に移動してな。」
流石に追って来る事はないが休み時間にメッセージでもはいるか。
それとも部屋に来た時に言うだろうか。
軽い足取りで準備室に戻った。
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