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第508話

縄の上をなぞるように伝う指を身体が敏感に感じてしまう。 ゆっくり下に降りてきた指が、頭を擡げた陰茎に到着してしまった。 ピクピクと震えるそれは長岡をも煽る。 「縛られただけで勃っちまった? やぁらし。」 「…っ」 「先走り溢れてんぞ。 ほら、見てみ。」 言われた通り視線を動かすと先走りを溢れさせる陰茎。 やらしく笑う長岡が、それを先端部に塗り広げはじめた。 「ぬるぬるしちゃ駄目ですっ、や、ぅ…ふ」 「ぬるぬるしちゃ駄目? すごい事させてくれんだろ?」 「感じ、ちゃう…頭わかんなくなっちゃうから、誕生日、がんばりたいのに…ッ」 「なにそれ、かわいー。 感じて、わかんなくなっちゃうから駄目? 誕生日だから頑張ってくれんの?」 必死に頷くとあっさりと指が離れていった。 長岡にしてはあっさりし過ぎていて見上げると、自分の先走りだ濡れた指で唇をなぞられた。 自分の体液で光る唇にキスをされる。 今日何回目だろう きもちい 青臭い苦味のするキスすら気持ち良い。 三条はうっとりとキスを受けていた。

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