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第507話

「ハ、ハァ、…ハァ…」 「ご開帳」 「え、やっ」 菱形縛り自体拘束力のあるものではない。 ただ、身体中を這う縄に自分は今縛られていると強く自覚してしまい呼吸が乱れる。 ぱかりと割られた脚にも縄を回され身体を拘束する縄に繋がれてしまうと、三条は脚を閉じる事が出来なくなってしまった。 「そんな…っ」 「肉がねぇからな、痛かったらすぐに言えよ。」 そんな気遣いより、この格好の方が耐え難い。 こんなにも閉じる事が出来ないものだと思いもしなかった。 三条は動かせる手で股間を隠す。 「遥登、なにしてんだ。」 「す、すみま、せん…」 おずおずと手を退かすと長岡はサディスチックな笑みを浮かべた。 その笑みにゾクゾクと背筋をなにかが走る。 しっかりと勃起してしまった陰茎をさらけ出し服従のポーズに興奮してしまっている裸体をこれでもかと晒け出していた。 恥ずかしいのに。 恥ずかしいから。 興奮する。

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