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第634話

結腸でドライを覚えると射精なんかと比較出来ない程の快感を得られるなんて言うが、まだ上手くイけない。 甘イキに頭の芯迄ジンジンと痺れる。 あと少し。 あと少し足りない快感。 「…イ、く」 じゅぱっじゅぱっと貪欲に貪る腹の奥に射精された。 感覚のない臓器だがじわりと感じるナニかと縁を拡げる熱い脈動が愛おしい。 長岡の陰茎は吐精しても萎える事を知らないかの様にすぐに回復した。 「やべ、とまんねぇ」 「ア、あ、とめ、な…いで」 「はる…」 長岡の声は掠れ、余裕の無さがわかる。 何時も余裕を持って行動している長岡のそんな姿が見られる事が嬉しい、なんて正直に言ったら長岡は笑うだろうか。 もっと気持ち良くなって欲しい。 もっと気持ち良くなりたい。 無意識のうちに腰を揺らす三条に長岡はまたひとつ熱い息を吐いた。 ぼんやりした視界に、奥歯を噛み締める男くさい顔が映る。 ギラギラした雄の目に飲み込まれていく。 この目に、 この人に飲み込まれたい。 飲み込まれて血肉になり、身体の一部になりたい。 チュゥ 「とろっとろの、やらしー顔してどうした。」 ……前言撤回。 俺のままでいたらもっとキスしてもらえるだろう。 それなら俺は俺のままでいたい。 「ぁ……」 「ん?」 「もっと…きす」 「口開けてみ。 きもちぃーのしようか。」 薄く開いた唇に舌を滑り込まされ、舌を嬲られる。 くちくちとやらしい水音に頬を染めながら、三条も頑張って舌を動かした。 どちらの唾液かわからないそれが三条の口から垂れると長岡はそれをぺろりと舐めとった。   「他にして欲しい事は?」 「…あの、いかせてください。 正宗さんの、もっと…腹いっぱいほし、」 「腹いっぱいやるよ。 沢山ごっくん、してな。」 しっかり捕まっててなと言われ、言われた通り首にしがみ付くと激しい律動が再開された。

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