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第810話
ノックを数度叩き、参考書を解き進める。
小指球が擦れ汚れていくのも気が付かない。
夜の冷えも尿意も三条の集中力の前では僅かな抵抗。
凄まじい集中力と記憶力にどんどんとページが進んでいく。
基礎から応用迄しっかりと解くと次のページ。
それを何度となく繰り返す。
もう来週から中間考査がはじまる。
今回は自分が納得出来る結果を残したいと気合いが入っていたせいか、あっという間に時間は過ぎていった。
くぁぁ…
ねむ
時計の針は何時天辺を越えたのだろうか記憶にない。
さっきから欠伸が止まらなくなってきた。
ふとん…寝る
ぽふっとベッドに身を委ねたのは3時を過ぎた頃。
すぐに眠りについた三条は愛しい人の夢をみる。
あと1週間。
長い1週間。
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