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第1話

「あ、ぁ…ぃ"っ…せ、せ」 運動部が部活に精をだしている声が何処か遠くに聞こえるなか、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が放課後の教室に響いていた。 背中を預けている机は揺さ振られる度にがたがたと揺れ、落ちるのではないか不安になる。 落ちないよう必死に机の足にすがり付くが、細いそれは酷く頼りない。 それでも、今の自分にはそれ以外すがれるモノなどそれしかなかった。 「三条…しっかり捕まってないと落ちるぞ」 心の中が読めるのか、俺を無理矢理犯している担任は意地悪気に耳元で囁く。 低くて甘い声。 なんて目をして自分を見るんだろう 「っ、んん…ゃ、…あッ」 秋の終わりの落陽が教室を真っ赤に染めていた。

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