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第11話

「好き」と伝えてはいけない。 カラダだけの関係でいなくちゃ。 傷ついた僕の心を癒す名目がなくちゃ、先生は僕を抱かない。 それに気づいた僕はずっと王子を想うふりをした。 チャラついているくせに今更生徒と教師の立場を気にするなんて。 「嘘だよ」 「.....嘘?」 「びっくりした?」 そんな顔してちゃイケメンがもったいないよ、先生...。 「嘘だよ」 「...そっか」 そんな顔をさせたかったわけじゃないのに。 でも自分を守る為に。 先生と一緒に居続ける為に。 僕はまた思ってもみない言葉を吐く。 「先生。今日は痛くしてほしいな」 END

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