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第2話
森の上を自由に翔んで、勇者の気配を探る。
一度会った者ならば何処にいても探し出す事が出来る自分のこの力はこういう時はとても便利だ。
暫く森の上空を旋回して気配を探ると、勇者の気配を感じ取った。
森の中に誰が建てたか分からない古い小屋が見える。
その近くに降り立つと、羽を隠し黒のローブを頭から被って小屋の戸を叩いた。
羽さえ無ければ見た目は人間と変わらない姿をしているせいか、初めて勇者がこの姿を見た時は驚いていた。
勇者というのはどうやら純粋培養された人間の事を言うらしい。
小屋の戸はいつまで経っても開く気配はなかった。
仕方なく勝手に戸を開けて中に入ると、小屋の床の上で薄汚れた布を体に掛けて丸くなっている勇者を見つけた。
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