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第51話
「ふぁんっ、ひっ、あぁっ!」
正常位で突いてくるリカちゃんの背中に手をまわす。
手首の拘束は外されたのに、俺の身体は逃げるどころか喜んでリカちゃんを受け入れた。
ベッドの上にはシャツ一枚で精液まみれの俺と、前を寛がせただけのリカちゃんがいる。繋がっている下半身がやけに熱くて、じんじんする。
「あっ、あぁ……やだ、やだ、ぁっ」
「けーい。あんまり大きな声出すなって」
そんなの今さらなのに。
クスクスと笑うリカちゃんが恨めしくて、ギュッと後ろを締め付けると、目の前にある綺麗な眉が中央へと寄った。
「……っ、生意気。でも、すげぇ可愛い」
「い、やだっ……ふぁっ」
「ずっとこうしてたい」
腰を鷲掴みにされて限界までねじ込まれる。高速で何度も何度も突かれて、その度に俺の性器から透明な液体が飛ぶ。
「出しすぎてもうサラサラになってんじゃん」
リカちゃんの言う通り、俺はもう出る精液すら無い。それなのに身体はまだリカちゃんを求めていた。
「ッ、そろそろ、終わらさなきゃな…」
リカちゃんが仕上げとばかりに俺の弱いところばかりを狙う。
「あッ、んんっ、ゃ、イク、イクぅっ」
「ん、気持ちい……っ、慧……いい」
何かに縋ろうと伸ばした俺の手をリカちゃんが掴んだ。強く指同士を絡め、口付けながら俺を見た。
「慧」
名前を呼ばれたと同時に世界が霞む。
奥まで貫かれ、頭の中で白い閃光が弾け飛ぶ。
「——っう、ん、あぁぁっ」
出るものも無く…それでも盛大に果てた俺は、さすがに限界がきていたのかそのまま気を失ってしまった。リカちゃんが出したのか、堪えたのかもわからないぐらい激しい絶頂。
消えた意識の奥で「慧」と呼ばれる。
「俺は……お前の為に――」
最後の瞬間、リカちゃんは……なんて言ったのだろう。
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