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第6話
お姫様抱っこでベッドまで運ばれて、気がつけば押し倒されていた。
唇が重なる。
インキュバスとは違うアシュレイの熱い唇。予想をはるかに上回る優しい口づけに翻弄される。媚薬でも含んでいるのではないかと思うほど、身体はあっという間に昂っていく。
アシュレイの手と口で、二度イカされて、羞恥もどこかへ置き忘れてきた頃だった。
膝裏を抱えあげられて、大きく両足を開かされたのは。
指で慣らされていたそこに、アシュレイの熱い昂りが押しつけられる。
「痛くはないはずだから」
そう囁いて。
グッと窄りを押し開いて、アシュレイが押し入ってくる。
「あぁぁ……ッ」
確かに痛みはなかった。治癒の魔法か、それに似たものが使われているのかもしれない。けれど、ゆっくりでも確実に、閉じた場所を貫かれていく衝撃に、悲鳴のような声がもれた。
開かされた脚が小刻みに震える。
先輩の……俺の中に挿入ってる。
アシュレイは慣れるまで待ってくれていた。それが返って、二人が繋がっていることを、苦しいくらい意識させる。
「君の中、気持ちいい」
アシュレイが動き出した 。最初はゆっくりと。だが、少しずつ勢いを増してゆく。
力強い律動に、奥深くまで突き上げられる度、たまらないほどの肉の愉悦と興奮が生まれた。
気持ちいい……。
他人の身体の一部を、男である自分が受け入れる。その恐怖もあるはずなのに。貫かれる度にもたらされるのは、純粋な快感だった。倒錯している。被虐的だと思う。でも抗えない。
初めてで、こんなにも感じてしまうなんて。
めくるめくような快感。溺れてしまいそうだ。繋がっているところだけでなく、全身でアシュレイを感じる。狂うほど求めている。
快感が出口を求めてさ迷っていた。
「はぁっ……あっ……せん……ぱいっ……。気持ちいいっ……よ。……おかしく、なっちゃう」
「いいよ。おかしくなっても……。一緒にいこう」
アシュレイにも余裕がなくなっているのがわかる。
自分の中にいるアシュレイのモノが、ひときわ大きく硬度を増すのを感じた。
互いの身体を、むさぼり尽くすように愛し合って。
果てたのはたぶん、二人同時……。
秘密の恋が愛へと変わるまで。時間はそうかからない。
密かな愛は蜜のように甘く、ときめきは、きらきらと煌めきとなってこぼれ落ちる。
まるで、本物のスパークルのように。
-fin -
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