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第20話
アキラの答えにみずきは腰をコテにして、ゆっくりアキラのナカへと挿入ていく。
「んッ…っアぁ、イ、ンッ」
みずきの大きいそれが内側を広げながら挿入ってきて…微弱な痛みが伝わるが、気にならない程度。
ゾクゾクっと震える快感が駆ける…
ソコをキュッと締め付けられて…
その狭さに…
みずきもすべて挿れ終わるまで息を詰め、快感に流されないよう少し辛そうな微妙な表情をしていたが、アキラに身体を密着させ…
「ッハァ、ハ…アキラ、愛している…」
首筋にキスしながら囁き、そっと腰を動かしていく。
揺さぶられ、きゅっと布団を軽く握りみずきの動きに合わせる。
「っン、アぁ…ッイ、ん…ンンッ」
「…ハッ…ハァ、ッンっアキ、ラッ」
熱があるのかアキラの身体は熱く、そして中はさらに熱く感じられた。
行為の最中にとぎれとぎれに交わされる単語……身体が繋がっている今、なんの意味も持たない。
気持ちはひとつのハズだから……。
みずきの動きが早くなり、さらに深く奥へと貫いていく…
アキラは前を激しく擦られ、後ろの威圧感が、背すじをしびれさせ興奮も頂点に達し…
「んン、ぁァッ…ハァ、ッハ、ンン」
みずきより先に白い液を体外へ散らしてしまう。
みずきはアキラのそれをやさしく拭い、弛緩をあたえつつ、射精とともに締め付けてくる後ろへさらに自分を深く詰めていく…
凄まじい快感が駆けて…
身体を支えている手に力が入り、ほぼ間をあけず、みずきの気持ちもアキラの中へ押し出される。
「んッ、アキラッ、ハぁ…ハァ」
アキラのナカを熱い迸りが埋め尽くし…その感覚に身体が震える…
「ん…ハァ、」
誘うように柔らかく震える胎内…、新たな刺激を受けないよう、アキラから静かに抜き…、まだ荒い息遣いで余韻を残しながら…
みずきは、少しキツい体勢だったので、そのままアキラを包み込むように重なり、腕に抱く…
お互い熱い呼吸を整えながら…
少しの間が過ぎて…
みずきは…
「ありがとう…アキラ」
ポツリと耳元で囁く。
アキラは少し首を横に振って、答える。
「ううん…こっちこそサンキュ。頭痛いのなんか、ふっ飛んだよ」
上半身だけみずきに向け、片手で髪を撫でながら礼を言うアキラ…
「これでゆっくり眠れる…。あ、シーツとかオレ寝て起きたらかえるから何もするなよ!シャワールーム、出て突き当たり右。んじゃ、おやすみ」
やはりマイペースで言う。
「あ、アキラ…」
「みずきは…ちゃんと仕事行けよ。また、こいよな…今日はホントありがと…」
みずきに念を押して、静かに頭を布団へと落とす。
みずきは…
「わかったよ」
そう耳もとで囁き、一応、服を着てシャワーを浴びにいく。
シャワーを浴びながら、みずきはなんとも言えない満足感が心の中にあるのに気付く。
まだ仕事まで時間があるので、服を着た後、みずきはそっとアキラの頭元に座る。
眠るアキラを見ると、また触れたくなって静かにアキラの手を握る。
アキラは、気付いて瞳を開ける。
「もう少し、居てもいいか?」
ひかえめに聞くみずきに微笑して…
「うん…いいよ」
深い緑の瞳を向け、ちいさく軽く答え…握られた手に、もう片方の手を乗せてまた、静かになるアキラ…
その可愛い姿をいつまでも見つめていたいみずきだった…。
《祈りの朝》終
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