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第121話
あの後藜が亡くなり次期会長には帳が選ばれた
そしてルシェルは新たな王となり吸血鬼を束ねる長となった
ヴァイドの行方は誰も知らないし生死も不明だ
けれどきっと何処かで生きていると浬は信じている
その浬はと言うと無事八尋の元に戻った
愛しい恋人の元へ
「お帰り」
「ただいま……」
二人は見つめあいキスをする
「ん………はぁ……」
「好きだ浬」
「俺も……好き……」
お互い愛を確かめあいキスを貪る
そしてその場に浬を押し倒し全身を愛撫する
真っ白な肌に口を付け花を咲かせる
「八尋……早く下…入れてほし……」
「……ふっ、堪え性のない奴」
浬に急かされ彼の孔を解し自らのを挿入する
「あっ……あっ……あっ……ああ!!
イク……いっちゃ……」
「いいよイッて……」
そして浬は絶頂に達し白濁を吐き出し
八尋もそれに続いて達した
それから深くキスをする
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時は過ぎあれから60何年
八尋はすっかり年老いてしまった
だが対照的に浬は若々しいままだ
しかし二人の愛情は開く所かどんどん縮まっていった
そんな二人だがいつまでも一緒にいられることは出来ない
八尋は高齢により体調を崩すことが多くなりベッドの上にいる時間が長くなったが
その傍らにはずっと浬が着いていた
「浬……お前がいてくれて良かった
幸せだ……」
「何いきなり……
俺だって八尋がいてくれて幸せだったよ
大好きだよ、誰よりも……」
「そうか…………」
その言葉を最後に八尋は息を引き取った
浬はそっと涙を流す
しかし八尋のその顔はとても穏やかなものだった
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その後浬が向かった先は懐かしい大きな屋敷
「やぁ、久しぶり」
「うん……ただいまルシェル……」
fin
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