4 / 4

報われた想い

あれから数ヶ月に渡って会長による調教は続いた。 今ではもう女子を抱くことも出来ないだろうし、会長じゃないと満足にイケない身体に開発されてしまった。 でも時が流れてお互いに1つ進級し、僕は2年で会長は3年生になった。 ここ最近、抱かれる度に思うことがある。 「会長、ずっと僕なんかを抱いていて飽きないんですか?」 「あぁ、今のところは」 「そう…ですか」 「お前こそ、いくら弱味を握っているとはいえ俺を拒むことも出来ただろう。何故しない?」 「それは、その…わかりません」 「ふ、そうか。いつかは聞かせてもらうぞ、俺がここを去る前に。…その時には俺も言おう」 最後の言葉は小さくて届くことはなかった。 僕は自分の気持ちが分からないというか、言える訳がないんだ。 今は会長が僕に飽きていないのがわかっただけで十分だった。 でも会長の心が欲しい。 こんな欲張りな自分を知っても受け入れてくれるのか。 正直、絶対途中で飽きられて捨てられ、挙句生徒会からも追い出されても可笑しくないと日々覚悟していたのに。 身体が会長好みに作り変わり、接触も以前より増える程この人が好きだという恋慕は日に日に強くなる。 最近では友人も僕の変化に気付いて心配してくるし、目にかかるくらいの前髪に黒い眼鏡をするという変装でも誤魔化しが効かないらしく、僕を狙う男子生徒が日ごと増えていた。 しかもいつもそんな時に限って会長がどこからとも無く現れて救ってくれるから、あの人の本心ももう分からない。 …たまに間に合わない時もあるけど。 救ってくれる度に何故助けてくれるかを尋ねても"何でだろうな"とはぐらかされる。 この身体だけの関係という平行線は交わることも無いままなのか。 会長の卒業によって途絶えてしまうのかと考えることもあって正直胸が張り裂けそうだ。 ※※※ ──そしてとある日。 「会長、用事って?」 「わざわざ残らせて悪いな。俺も後半年で居なくなるから、その前に大事な話をと思って」 大事な話、僕は嫌な予感の方がして今すぐにでもこの場から逃げ出したい衝動に駆られる。 「…何ですか」 声は震えていなかっただろうか、僕は必死で平静を装い次の言葉を待つ。 「…俺は、お前に謝らなければならない」 思ってもみない台詞に僕は固まって、思わずまた気の抜けた声が漏れる。 「え…?」 「あの時、自慰をしているお前を見て暇潰しになりそうだと利用した。でも…身体を重ねて行く内に気付いた」 「会長……」 「俺は、知らず知らずお前に惹かれていた。もしかしたら生徒会室にお前…臣が来た時からかも知れない」 「冗談…ですよね」 「いや、これは冗談じゃない。後臣が俺に惚れてることも薄々気付いてた。ああやって聞いたのも確信が持てなかったから」 「……酷いです会長」 「すまなかった」 皆に向けていた王子様スマイルは、僕を調教する時に見せていたあの嗜虐的な笑顔はどこに行ってしまったのだろうか。 眉を下げて初めて謝罪を述べる会長を責める気にもなれない。 ずるい人だ。 「でももういいんです会長」 「臣…俺に償いをさせてくれないか?俺と、付き合って欲しい」 「……本気にしてもいい?」 「あぁ、もちろん。ちゃんとお前を愛したい」 「…分かりました、よろしくお願いします」 2人きりの生徒会室、僕は気付いたら会長の腕の中に収まっていた。 絶対に報われないと思っていた想いが遂に報われた。 だから溢れかけてた気持ちが決壊して、僕の頬と会長の肩口を濡らして行く。 会長は困ったように笑いながら僕に初めて優しい口付けをしてくれる。 その後会長…ううん、蓮さんは外で聞き耳を立てていた他のメンバーにどっさり、僕の分も纏めて仕事を割り振ってから休憩室で愛を確かめ合った。 end

ともだちにシェアしよう!