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プロローグ

ハッとおそ松は目を開いた。 何か怖い夢を見たようで、心臓がバクバク鼓動し、冷や汗が凄い。ゆっくり上半身を起こし、まだ暗い室内を見渡す。自分の横では、同じ顔をした弟達が気持ち良さそうに寝ていた。 ホッとひと安心した瞬間、異様な吐き気に見舞われ、慌ててトイレに逃げ込む。 あらかた出してしまってもグラグラと頭が回り、気持ち悪い。 ふとカレンダーを見やり、おそ松は理解した。 (ああ…また、この時期か) 毎年体調を崩す時期だった。 原因不明の病。 病院に行っても原因は分からない。しかし、家族はなぜか納得したような表情でおそ松を見つめる。 そして、毎回、夢を見るのだ。 起きた瞬間忘れてしまうが、嫌な気分だけはずっと残る。 ーーきっと、毎年、同じ悪夢。

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