2 / 28
1日目
知らない部屋だった。
築60年は経っていそうな古いアパートの一室。6畳くらいの和室の隅っこで、おそ松は1人、体育ずわりをしていた。
パチンコや工事の音がひっきりなしに聞こえ、何もない部屋が余計に寂しく見えた。
知らない部屋だが、何故か見たことかある気がした。
ガチャっと金属音がした。
ドアノブがゆっくりと回る。
扉が開く動作に比例して、心臓が跳ね上がる。
(ーーこわい、こわい、こわい、こわ)
ハッとおそ松は目を覚ました。
ともだちにシェアしよう!