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2日目・1

知らない部屋だった。 しかし、今回はなぜか足枷が付いていた。柱とおそ松の足が、ロープで繋がれていた。 パチンコと工事と、シャワーの音がした。 部屋の中に、誰かいる。 この部屋の持ち主だろうか。 シャワーの音が消え、ゴソゴソと身支度をする音が聞こえた。 そして、古びた金属音と共に開いた扉から男が出てきた。 「ーーひっ!?」 おそ松は思わず喉の奥をひきつらせた。下半身にタオルを巻いた姿だったからではない。 男の顔は、まるで絵の具でも塗られたように真っ黒になっていた。 「「「起きたのか」」」 顔が塗り潰されているせいなのか、声もくぐもったように不鮮明で聞き取りづらい。ただ、逆らえないような圧は、ひしひしと感じる。 「「「ちょうど良かった。仕事してきて興奮してんだ」」」 男は力任せに、おそ松の後頭部の髪を掴んだ。 「「「舐めろ」」」 「……は?」 意味が分からずに固まる。おそ松の反応など素知らぬ顔で、男は己の下半身をおそ松の顔へ無遠慮に近づかせた。 ようやくこの男ーー顔や声は分からないが、ある程度張りのある体つきから青年と思われるーーが、言わんとしていることに気付き、おそ松はぎょっと目を剥いた。 「はぁ?ふざけっーーぐ!!」 悪態をつこうとしたところで、バチンッと小気味良い音と共に左頬に痛みが走る。

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