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僕の声は、届いていますか
…そっか…そうだよね…
そうだ、彼は、何でもできる人だけど、彼にも気持ちというものはある
自分のことばかりで忘れてしまっていた
「それなら僕の声、届いて良かった…」
本当に良かった、だって、あれがなければ、こうして抱き合うことなんて出来なかったのかもしれないのだから
なんて考えながら、ふと彼を見ると、彼はもう、いつも通りの自信満々な表情をしている
「どこにいても、先生の声だけは絶対に届くよ
だって、俺の大好きな人の声だから」
そう言って、僕の唇にキスをした
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