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本心 4

直の髪を撫でながら、スウェットの上から性器に触れた。 ゆっくりと掌で揉んでいくが、寝ているせいか反応があまり無い。 なんだかそのことに泣きそうになった。 悲しいような、悔しいような気がしてどうしようもなくなって。 起こさないようにスウェットをずらし、トランクスの上からそこに唇で触れる。 ピクリと震えて、またキスすると小さく震える。 ……反応してくれてる。 そう思った途端、嬉しくて、直の性器を衝動のまま愛撫した。 「ん……」 「……っ!」 どうしよう、起きた…? そっと顔を覗くと、起きてないようだった。 ……よかった。 キスをしたり、甘噛みしたり。 その間直は起きなかったけど反応はしていて、性器はだんだん固くなってテントを張るように反りだした。 「はっ…、んぅ…」 後ろ……自分で慣らさなきゃ。 制服のズボンのベルトを外し、自分の指を唾液でたっぷり濡らす。 「ふ……ん、…っ」 これくらいで、大丈夫か……。 濡らした指を後ろに挿れる。 「んッ!…ぁっ……は、」 最近使っていなかったソコは、始めは入りにくかったが時間が経つと少しずつ柔らかくなった。 「はぁ……ん、んっ…」 クチュ、とかすかに聞こえる音に、恥ずかしさで身体が熱くなる。 寝ている奴の側でこんなことするなんて、どうかしてるのは分かってる。 でも、やめられなかった。 早くこいつの中にいるあの女を消したかった。 早く忘れさせたい。 もう俺だけしかいなくなったと思って欲しい。 「…ふっ、…ぅッ」 散々俺を嗤って好き勝手してきて、自分だけ逃げようだなんて許せない。 今度は俺がお前で遊ぶ番だから他のものを見せたくない。 直の下着もずらすとさっきより少し萎えた、でもまだ勃っている性器があらわれた。 「……っ、」 思わず息を飲んだが、すぐにはっとして自分もズボンと下着を脱いだ。 ベッドに膝をつくとギシ、と音がして心臓が跳ねる。 跨っても直は深い眠りについたままだった。 「あは……寝ててもちょっとは勃つんだね」 直の性器に触れ、後ろの入り口にあてがう。 「あ……」 あの女のことはもう忘れて。 直、これからは俺だけのものになって。

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