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本心 6

一旦腰を動かすと、それは止まることなく続いた。 それどころかだんだんと動きは大きくなっていく。 「……っ、う……」 「…んんッ……ふっ、うぅ…」 気持ちいい……。 直のが、奥深くまで挿入っている…。 もっと……もっと欲しい。 「……はっ、……ふっ」 ねえ…直、ナオ。 もっと、欲しい。 もっと俺にちょうだい。 「んっ!…はぁ、ナオ……」 俺、ここにいるよ? ずっと一緒にいるよ? だからさ、見てよ。 他の人なんかいらないから。 他の人なんかいらないって、言って? 「ナオ…っ…んッ…、ね…ナオ………ぅ…言って…?」 言ってよ。 「ナオ……」 でも。 これだけ思ってたって、お前はどうせ、俺のことなんか見ないんだろ? 「……っく、……ひッ…」 酷い。 なんでこうなるの? どうして俺だけこんなに囚われてるの? 酷いよ。 なんで、なんであんなことお願いしたの? 嘘吐き。 最初からナオが俺のこと蔑んでたら、こんな気持ちにならなかったのに。 ナオのこと好きにならなかったらよかったのに。 「…ぁっ、んん…はぁ、あぁっ」 その間も身体が休まることはない。 壊れたみたいに、ずっと無様に腰を振ってる。 そうしてるとナオは目を覚まし、何が何なのか分からないといった表情を浮かべた。 「え…な、」 でも、俺は壊れたままだった。 「んっ…まっ…ッ…」 止めようとするつもりなのかと思い、そうさせないように動きを大きくした。 「あ、はっ…んんッ」 ナオが起きたことで、中にいるモノが少し大きくなった気がした。 声もさっきよりも出てしまう。

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