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第12話⚠︎

「あっあっ.....ぁん.....」 「.....昴.....っ」 低い声で獅郎が僕を呼ぶ。 もう頭なんかふわふわで気持ちよくて.....わけわかんなくなる。 どうして獅郎の顔が僕より下にあるのか。 なんで獅郎がすっごいキツそうな顔してるのか。 .....ああ、そっか。僕今自分で獅郎の上乗って腰振ってんのか。 「なっ.....に.....しろぅ.....ん.....」 「っ、.....ごめん.....一回出させて.....」 僕に問うている(てい)だけど、結局返事を待たずに僕の腰を掴むと強引に抜き差しを繰り返す。 「あっやぁ.....きもちっ.....」 「昴.....昴.....くっ」 もう自分がどんな体制か、どんな状況かわからない。ただ酸素が欲しくて、肩を揺らして呼吸した。 「はぁ、はぁっ」 「もう.....ぐっちょぐちょやな」 少し笑いを含みながら僕の腰を抱く獅郎の頭を撫でてやる。 たしかに今日はお互い普段の余裕が無かったかもしれない。 普段なら、こんなに自分から腰を振ることは無かった。 「何や」 「んー...?」 上から見下げられてることが嫌なようで一変して不機嫌そうに僕の手を退かす。 「ふふ、なんか今日の僕乱れてたなって」 「あー.....なんやエロかった」 「このあと店大丈夫かな.....」 「前みたいに必要な時以外座ってればええんちゃう?」 2ヶ月ほど前の事だが獅郎が出張だったのでご無沙汰になっていた時があった。僕はそうでもなかったけど、獅郎の方が溜まってしまっていて、出張から帰った足でそのまま僕の家になだれ込んできた。 その日の店ではひどかった。 僕が立っていられる状態じゃなくて、基本カウンターの中で少し高めの椅子に座って接客していた。 客には色々はやし立てられ、それが仕事だとは思いつつ、少々こいつには腹を立てていた。 「あー.....そうしようかなぁ」 「今日俺店行こか」 「今日は辞めて」 「.....何で」 ギロりとした目を向けてくる。 横になりながら髪を梳き合う甘い空気にヒビが入った。 馴染みの客は僕と獅郎が付き合っていると思っていて、僕も面倒なのでそのままにしている。 でも久保さんは違う。 久保さんはこいつの存在を知らないし、出来れば勘違いして欲しくなかった。 「別に.....今日はなんか嫌だっただけ」 「今まで俺に来るなって言ったこと無かったやん」 「そ、そうだっけ?」 「怪しいなあ」

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