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第1話
今日も…酷く暑くなりそうだった。
斜めに差し込む太陽はじりじりと身体に焼きつくようだった。
どの天気予報も軒並み35度越えを予想していた。まだ10時を少し回ったばかりだというのに、街中の温度計はもう27度を指していた。
それを見ただけで気分がダダ下がり、ヤル気ゼロになっていく。
はぁ…だりぃ。早く帰ってシャワー浴びてぇ。
買ったばかりのミネラルウォーターも、表面にびっしりと水滴を纏いすぐにぬるくなっていく。
これだけ温度が高いと身体も頭もおかしくなりそうだよ。
はぁっとため息をつくと仕方なく、約束を取り付けていた会社へ向かった。
外とは大違いな冷気満タンの部屋に通され、これは風邪を引きそうだと危惧しながら、さっさと商談をまとめて、担当者とにこやかに握手を交わして帰社する。
これで今月もノルマはクリアした。
後は固定客のフォローに回るとするか。
早回りをしようと細い路地に抜けた。
ふと黄色い塊が目に入って、立ち止まった。
向日葵…
小さな空き地いっぱいに咲き競うように背の高い向日葵が群れていた。
あの日も…向日葵が咲き乱れていた。
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