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第32話
スピード感のあった浅い責めとは違い、ゆっくりと大きなスライドで、奥の奥までごりごりと中の襞を掻き分けていく楔は、熱く硬くて、俺は震えながら、余りの快感に背中を反らし続け啼いていた。
みっちりと突っ込まれ圧迫感はすごいのに、ギリギリまで引き抜かれると喪失感が半端なく、中を引っ掻くようにスライドしていく。
それが段々と加速していき、なぜかその動きに俺も無意識に腰の動きを合わせ始めていた。
甘く細い外見と違い、その重量感溢れる楔は、その物自体が意思を持っているように、縦横に俺の弱いところを的確に探し出して動いていた。
「ああっ、あっ、うっ…うくっ」
犯されているのに、甘い声を上げて希を嬉々として受け入れて、自ら腰を揺らして…
こんな、こんなのは俺じゃない。
いやだ、もう止めてくれ。
…いや、違う、もっと、もっと、そこを擦って…もっと…奥まで…
相反する心が…ついに快楽に負けた。
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