29 / 124

朝陽 14

叱られた子供の様に今にも逃げ出しそうな恵果さんを留めたくて袖を掴んだ。 その刹那目が合い、その中に初めて会った時と同じ、僕を愛しむような光が見えた。 なのに恵果さんはすぐ目を逸らして身を捩り僕を避けようとする。 「何が怖いんですか?逃げないで、僕の質問にちゃんと答えてください!」

ともだちにシェアしよう!