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朝陽 21

なじる声が聞こえてカッとなり襖を強く引いた。 乾いた音が部屋に響き、中にいた二人が動きを止め僕を見た。 あんなことを言われながら乱れる恵果さんを、僕はどうしたかったのだろう。 助けたかった、罵りたかった、それとも傷つけたかった? ああ、こんな姿を見たかったのではない事は確かだ。

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