110 / 124

恵果 55

凄まじい怒りを感じると、私は楽しくも無いのに微笑んだ。 「あれは、戯れ言ですよ...貴方の目はどこを見ていましたか?他の男に抱かれ悦ぶ私を見ていたのは貴方です。 貴方は一時の感情に流されてるだけですよ」 そう、私が言い切ると彼は愕然とした面持になった。 「そんな事はない!あなただって僕でいいと頷いてくれたじゃないですか?」 「私は誰とでも、寝ます...」 そう、告げたら私の身体をまさぐり始め、無理矢理に唇を重ねて来たから、私はその入り込んできた舌を噛んだ。 「っ、…いや、やっぱり嫌だ!誰でもなんて言わないで下さい」 私を再び抑え込んで馬乗りになり、私の着物を開くと、貪りつくように胸の先へ舌を這わせ、痕を残す様にガリッと噛まれる。 「ぅ、ああっ!!」 痛みで、勝手に声が上がり私は彼を振り解こうと身体を捩る。 逃げ出そうと四肢を床に付けてどうにか這い出たら、尻を捕まれ着物が捲りあげられる。 「やっ、やめて下さい!」 私の声は、今の彼の耳には届いてないかのように勝手知る箱から乱暴にローションを取り出すと私の尻に直に垂れ流す。 「ひあっ!」 冷たさに声をあげた。

ともだちにシェアしよう!