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5. Stay with Me 3

俺がお風呂に入ってる間も、李一くんはドライヤーで髪を乾かしたりしながら脱衣所でずっと待ってくれていた。 李一くんを待たせてしまっていると思うと、俺は浴槽に浸かることなんてとってもできなくて急いで上がったわけだけど。 「あの、李一くん」 バスルームのドアを開けてそっと顔だけを覗かせれば、無表情な李一くんのきれいな瞳が俺を映し出す。 「そういえば俺、パジャマがないんだけど」 「裸でいいだろ」 「えっ」 あの、それは別にいいんだけど。 ただ俺、今ちょっと、完勃ちなんですけど。 案の定、恐る恐るバスルームから出てきた俺の身体に視線を滑らせた李一くんは、「変態」と一言冷たく吐き捨てた。なのに俺の半身ときたら、見られてることに反応して一段と大きくなってしまう。 だって、お風呂上がりの李一くんはもう最高にエロい。ほんのりと上気した頬がかわいくて、さっきから俺の心臓は壊れたように早鐘を打ってる。 李一くんはTシャツとハーフパンツという格好だった。王子様だからシルクのパジャマでも着ているようなイメージを勝手に抱いてたけど、まあこれが普通だよね。 でも何の変哲もない部屋着でも李一くんに掛かれば高貴な服に見えるんだから、本当に不思議だ。 ドライヤーでざっくりと髪を乾かして、コンタクトを取ってしまうと、途端に視界がぼんやりと霞んでしまう。すぐ近くにいる李一くんの顔さえ、頼りない感じにぼやけてる。 視力が悪いのってすごく不便なんだけど、この視界が俺は嫌いじゃない。裸眼の世界はいつも淡くて優しいから。 寝る支度ができたところで、李一くんの後に続いて寝室に入る。部屋の灯りを消して、いつも一緒にセックスをするベッドで隣り合わせに寝転ぶと、何だか不思議な心地がした。 李一くんとこうして一晩を過ごす日が来るなんて、本当に思ってもみなかった。このまま眠ってしまうのがもったいなくて、今夜は寝付けないかもしれない。 雷鳴が聞こえる度に、李一くんがビクビクと身じろぐ。本当に雷が苦手なんだ。かわいそうで見ていられない。 だからと言って、勝手に抱きしめたら怒られそうだ。何とかして李一くんのプライドを傷つけずに、少しでも安心させてあげることができればいいのに。 「李一くん」 どうにか不安を取り除いてあげたくて声を掛けたその時、軽快な音を立ててインターフォンが鳴った。 壁の掛け時計を見上げれば、九時半を指してる。こんな遅い時間に、一体誰だろう。

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