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8. by Ourselves 7

優しく突き上げて身体を揺さぶれば、李一くんは俺にしがみつきながら首の後ろに手を掛けてきた。 背中でファスナーが外れる音がして、肩から袖がずり落ちる。そのまま両袖を抜くと、ストンと腰の辺りでワンピースが引っかかった。 ギュッと抱きつけば熱い肌の合わさる感覚が心地いい。やっぱりこうして直に触れ合うのが一番好きだ。 「あ、湊人、イきそう……ッ」 耳元でそんなことを言われて、余裕のない俺の感覚はまた一段と高まっていく。 「ん、一緒にイこうね」 腰を振ってぐずぐずに蕩けたそこをより一層強く穿てば、やがて李一くんの中が痛いぐらいに俺を締めつけ始めた。 「──ああ、あっ、ぁ……ッ」 絞り込まれるような刺激に抗うことなく俺も熱を解放させる。繋がった部分から波のように後を引く快感が押し寄せてきて、何度も息をついた。 抱きついたまま余韻に身を委ねる李一くんが、かわいくてたまらない。 「みな、と……」 くたりと力の抜けた身体をしっかりと抱きしめる。 かわいいかわいい、俺の王子様。絶対に離したくないなんて、おこがましくてとても口には出せないけれど。 それでも李一くんが許してくれる限り、こうして傍にいることができればいいと心から思う。 「俺、李一くんが大好きだから。一緒にいさせてね」 言い聞かせるようにそうお願いして、しっとりと汗に濡れた背中を宥めるようにさすっていく。 大丈夫。大丈夫だよ。 俺の気持ちは、ちゃんと李一くんに届いてるかな。 李一くんが少しでも俺を必要としてくれるなら、それだけですごく幸せなんだ。 お風呂に入ってさっぱりと身体を洗い流せば、一日の疲れがどっと押し寄せてくる。 文化祭の最中にちょっと食べ物を摘まんだぐらいだからちゃんとごはんを食べてないんだけど、俺はもうこのまま寝てしまいたい気分で、どうやら李一くんもそんな感じみたいだった。 クイーンサイズのベッドに横たわる李一くんの隣に滑り込む。嵩が高いふわふわの羽毛布団に包まれてると、気持ちよくてすぐに寝ちゃいそうだ。 今日はいろんなことがあったなあ。 しみじみと振り返ってたら、身体ひとつ空けた位置から李一くんがぽつりと呟いた。 「明日の昼は、カレーが食べたい」 そうだった。ミスコンの優勝賞品、逃しちゃったからね。 「うん、明日は朝から準備して作るね」 文化祭の代休で、明日は学校に行かなくていい日だ。朝のうちにスーパーへ食材を買いに行って、李一くんのためにカレーを作って、それから家に帰ろう。

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