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白石がサロンで働き出して半年が過ぎた。
一向に俺に高校時代のことを言ってこないところを見るとやっぱり人違いだったのだろうか?
俺も俺で聞き出せないでいる。
いや、人違いだったとき恥ずかしいし…
美容師なんてものは私服でやってきてその服のまま仕事をするもんだから着替えることなんてないし、左胸のホクロも確認できないでいる。
モヤモヤする。
顔と名前を思い出したはずなのにモヤモヤするこの感じ。
きっとこいつは高校の時付き合ってた白石陸のはずなんだけど、確証できない部分があるので心の中はモヤモヤだらけだ。
ある日、女に誘われホテル街へ。
いつも使うホテルに入るとフロントに見覚えのある顔。
やべ…
って、別に俺は隠すタイプでもないし、女を取っ替え引っ替えしてます〜って公にしてるからいいんだけど…
アイツこんなところに来るのか…。
あの落ち着き払った風貌は白石だ。
バレないように、少し隠れ気味でフロントが空くのを待つ。
って、なんで俺がこんなにコソコソしないといけねぇんだよ。
部屋の方に消えていく白石を見ながら隣にいたのは彼女かな?なんて…
少し気にしてる俺がいて。
ダメだ…なんかヤル気なくなってきた…
女には悪いがここまできたのに今日は解散にして後日埋め合わせをすることにした。
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