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第2話
(なんか……)
「エロい」
「は?」
「いや、サンタ可愛いね。……そのぬいぐるみは?」
「あーなんかこれも抱きしめれば完璧とか言ってもらった……なんだろ、トナカイ?」
そう言いながら小首をかしげる純の隣に座る。
「トナカイじゃなくてクマだよ」なんて突っ込みは心の中に留めて、純を膝の上へ乗せると、ほんのり頬を赤らめた。
(確かに……完璧)
今日の純はいつも以上に可愛い。
ぎゅっとぬいぐるみごと純を抱きしめて、首筋に鼻を寄せる。チュッ、とキスを落として、むき出しの肩にも口付けると、ぴくんと体を震わせた。反応が可愛くて、そのままペロリと舐めれば小さな声を上げて肩を竦 める。
「……サンタの格好してるってことはプレゼントくれるの?」
「え? あ……ごめん。何も用意して――」
「じゃあ、純がプレゼントって事で良いんだよね?」
「へ……?」
純の言葉を遮るように強引に言えば、間の抜けた声を出して不安そうにこちらを振り返る。
「純のこと好きにしていいんだよね?」
――なんて、確認しているけれど、同意を得るつもりは最初からない。
「えーっと……まさ、かずさん…?」
「んー?」
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