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【プロローグ】1

 また、他の子を選んで行ってしまった。  さっきまであんなに楽しそうにお話してくれていたのに、と少年は唇をぎゅっと噛み締める。  ──なんで僕は選ばれないんだろう。  少年には、ソトの人の考えていることが分からなかった。最初はたくさん褒めてくれて、すぐにでも決まりそうな雰囲気なのに、最終的に選ばれるのはいつも他の子だ。  他の皆は、この少年よりも小さい時に選ばれていったから焦りも感じている。優しいマスターに選ばれてソトの世界で暮らしてみたい、と思うのに、このままでは一生ここで過ごすことになるだろう。  もしかしたら自分に何か良くないところがあるんだろうか、と考えては落ち込んでいた。  ──やっぱり、僕はダメなの……?  このまま選ばれなくてもいいかな、なんて思い始めて一年経つのに、いつも心のどこかで期待してしまう。  冷たい床に小さく蹲ると、少年の瞳から涙がポロポロ零れて頬を濡らした。    ──どうせ、みんな僕なんか選ばないんだ。  期待した分、悲しくて、他の子が羨ましくて、胸が苦しかった。

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