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帰国後早々に撮影があってそれが終わり次の現場に向かう道。いつもならマネージャーが送ってくれるけどすこし歩きたかったから断った。お土産を持って次の現場に向かっていた
やっぱり日本の空気が好きだな。
そんなことを思いながらゆっくり歩いていると視線を感じた。ファンの人?そう思い振り返るとそこには会いたかった人がいた
でもその隣には知らない男が立ってた。
俺と同業の人でもなかなかいない綺麗な顔をした背の高い男だった
仲よさそうに寄り添いながら立っていた
いてもたってもいられなくなって外で声をかけるのはダメだとわかっていながらそちらに歩み寄った
「あれ?空雅?」
「お久しぶりです」
外で声をかけたから驚いたのかそれとも隣にいるのが実は恋人で気まずくなってしまったのかいつもより硬い表情をしている。それが寂しかった
「え?何かよそよそしくない?…あ…彼氏さん?」
「違いますよ。お仕事ですか?」
否定の言葉に安堵した。本当に俺はどこまでも勝手だ。
「うん。仕事帰り」
「お疲れ様です。じゃあ」
せっかく会えたのにもう行ってしまう…あと少し…
「あ!ちょっと待って」
「え?」
「はいこれ!お土産!彼氏さん?と一緒にどうぞ。じゃあまたね!」
そう思って手元にあったお土産を渡す。本当は空雅の分は別で用意していたけれどあいにく手元になかった。彼氏さんなんて嫌味なことを自分でも言ってしまったなとは思ったけれど出てしまった言葉は取り消せないしそんな自分が恥ずかしくてすぐに背を向けた。
「ちょっ…」
空雅の声が聞こえたけれど今はきっとひどい顔をしているはず…そんな顔見せたくなくて走り出した
次の現場の人へのお土産だったけど…まぁ…しょうがない。気を取り直して仕事を…そう思うけれどさっきの空雅の態度が気になったし他の人に取られたくないなっていう欲が溢れ出した
仕事にも身が入らなくて終わってから急いで店に電話した
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