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幼馴染
俺は幼馴染から少しでも離れられるように県外の高校を受験した。
春からは念願の一人暮らしも始まり新しい生活がスタートする
幼馴染のあいつは地元の高校へ行くことは調査済みでもう多く会うことはない
これでやっとあいつから解放される
幼馴染の木築 茜は幼稚園の頃だったか、その女みたいな容姿によりからかわれていたところをたまたま通りがかった俺が助けた時から妙に懐かれてしまい何の因果か小学校から今までずっと同じクラスだった
後ろを子犬のように付いて回っていた小さくて可愛いあいつを連れて歩くのは昔は楽しかった
どこに行くにも何をするにもいつも一緒でいつも柔らかく笑ってて綺麗だと、可愛いなと思っていた
しかし時がたつにつれ茜は俺の前を歩き始める
それまで俺よりも小柄だった茜が気付けば同じくらいの目線になりそして今や俺よりも10㎝近く高くなり、成績もずっと同じ位だったのに今はどう努力しても勝てなくなった
スポーツだってまたしかりだ。
元々綺麗な顔立ちだったが少しずつ大人の顔になり今は15には見えないほど大人っぽく誰もが振り返るイケメンになった
隣にいると声をかけられるし呼び出されたと思えば茜への橋渡しとして扱われそのうちに茜に寄生していると言う者も現れ始め変な嫌がらせだって増えた
家ではどんなに努力していい結果を出しても誉めてはもらえなくなった。茜くんはもっと良かったよ。なんて言われることが日常になっていった。茜くんはできるのに何でだろうね?…両親のその何気無い一言は俺にとっては凶器だった
誰も俺なんか見てくれない…寂しい…誰か俺を見て…
友人は多い方だけど茜を引き合いで出され、からかわれて…気付けばいじられキャラ…毎度2位の男なんて嬉しくない言葉
顔では笑っていても心では泣いていたんじゃないかと思う…
茜から離れたいのに茜は離れてくれない…もう出来る限り顔なんて見たくない…
そう想い続け選んだ道だった
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