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運命の日

「さなえ…さなえ…」 遠くから声が聞こえる…誰?俺を呼ぶのは誰? 「さなえ…さなえ…さなえ!!」 え? 「茜…?」 「さなえ…ごめんね。ちょっと買い物行ってた。そらちゃんとりくちゃんと」 「…?え?…」 「お兄ちゃん。大丈夫?」 「父さんと母さんは」 「え?目の前にいるじゃん」 今にも泣き出しそうな母と心配そうな父が俺を見下ろしていた 夢…だった?… 「茜…俺…」 「大丈夫だよ。俺はずっと側にいるよ?」 「茜…」 「薊さん。さなえの部屋借りても?」 「えぇ。大丈夫よ」 「すいません」

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