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初めてのチュウは部長がいいです 8話
◆◆◆◆◆◆
「美味しい‥‥‥」
碧の料理を食べた西島の素直な感想。
「本当ですか!」
碧の顔がぱぁー、と明るくなり嬉しそうだ。
「うん、美味しい。また、作ってもらおうかな?」
「は、はい!いつでも!」
碧は心でガッツポーズ。
やったー!また、食べたいって。へへっ、凄く嬉しい。
諭吉が2人の足元で尻尾をフサフサ振りながら、
『良か雰囲気ばい。あとはニッシーが積極的にチュウとか交尾に持ち込めたら良かとけど‥‥‥ほんに、この男は碧と同じ奥手やもんなあ』
とため息をついているとは誰も知らないのであった。
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食事が終わり、
「佐藤、俺が食器洗うから」
と西島は碧に声をかける。
食器を洗ったら風呂かあ。
‥‥‥佐藤と風呂なんて冷静じゃいられないかもな。あんな華奢な裸を見せられたらヤバイ。
そう考えながら重ねた食器をシンクに置き、テーブルに戻る。
‥‥と、
碧がテーブルに顔を伏せて眠っている。
佐藤‥‥‥
西島は碧の側へ行く。
スヤスヤと熟睡中の碧。
そっか、眠いのを我慢して待っていてくれたんだもんな。
ありがとう。
西島は碧の髪に触れる。
サラサラとした柔らかい髪を撫でた。
そして、ゆっくりと碧の身体を起こさないように抱き上げる。
相変わらずに軽い彼の身体。
抱きしめたら華奢で折れそうで、あの時‥‥あぁ、このことずっと、一緒に居れたらな。なんて思った。
近くで見ていたいし、守りたい。
碧を寝室へと運び、ベッドへ降ろす。
可愛い寝顔に心が安らぐ。
「おやすみ。映画、行こうな」
そう言って碧の頬に軽くキスをした。
本当は唇にしたかったけど、我慢した。
やっぱり、起きている時に合意の上で‥‥‥‥‥
って、
うわああぁぁー!
俺の変態!
西島は頭をブンブン振ると風呂場へ直行した。
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「あっ‥‥‥‥きもち‥‥‥いい」
斉藤は佐々木にしがみつき、喘いでいる。
佐々木の指が自分の中を刺激して、既に何度かイッていた斉藤。
男性との行為がこんなに気持ち良いのかと思った。
女の子とする時は男の自分がリードして相手を気持ち良くしなければならないのが今は自分が女の子みたいに扱われ、快楽を受入れるだけでいいのだ。
「だいぶ、ほぐれたから挿入するぞ?」
佐々木に言われ斉藤は頷く。
頷くと直ぐに後ろに指とは違う感触がする。
グッと押し込まれた。
「あっ、‥‥」
大きいモノが侵入してくる‥‥‥斉藤はビクンと身体を震わせる。
「力抜けよ怖くないから」
耳元で佐々木に囁かれる。
「んっ、‥‥大丈夫‥‥」
斉藤は自分から佐々木にキスをする。
キスを返されながら自分の中に佐々木の硬いモノがゆっくりと挿ってきた。
痛いってわけじゃない。不思議な感覚。
あんなにデカイのは入らないだろう?なんて最初は思った。でも、すんなりと入っている。
佐々木が上手いからかもしれない。
キスも凄く気持ち良いのだ。
タバコの味がするキスなんて初めて‥‥
そして、全部挿ったみたいで佐々木の腰が動き出す。
腰が動けば当然、奥をつかれる。
奥に佐々木のイチモツの尖端が当る度に身体に電流が走り頭が真っ白になるのだ。
次第に動きが激しくなり、ベッドが激しい音を出す。
斉藤は佐々木にしがみつくと、
「もっと、」
と催促をする。
「ハマったなセイヤ」
名前を呼び捨てにされ、
「はまりました‥‥‥部長」
と佐々木にまた自分からキスをする。
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「んっ、」
碧は寝返りをうち、目を覚ます。
目を開けると薄暗い部屋でそこがどこだかは直ぐに理解した。
寝室だ。
寝てしまったのだと自分でも分かる。
そして、同時に温かさも感じたので隣に西島がいるのだとも分かる。
横をみると西島の寝顔。
碧は少し身体を起こす。
シーツが碧の方にばかり掛けられていて、西島の優しさを感じた。
シーツを西島にもかける。
部長の寝顔可愛い。
碧は暫く寝顔を見つめ‥‥‥‥
西島の唇に指で触れた。
柔らかくて温かい唇。
唇に触れた指を自分の唇にそっとくっつける碧。
間接キス‥‥‥
それだけで碧はドキドキが止まらない。
そして、碧は西島の顔に自然と近づけると
ちゅっ、
自分の唇を西島の唇に軽く押しつけた。
碧のファーストキス。
キスした後に碧は我に返り、
きゃー!僕のエッチ!
と慌ててシーツに潜った。
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