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恋って何それ?美味しいの?

「頭上げるぞ」 氷枕を持って戻って来た西島は碧の頭の下に枕を置く。 「熱、つらいな」 そして、西島は碧の額を触る。 部長ーっ、 碧は西島を直視出来ない。 ドキドキするから見れないのだ。 裸も見たし、見られたし、 たった1日で、こんな事に! 朝までは想像出来なかった。 「水飲むか?」 何より、西島の優しさにも沢山触れられた。 こくんと碧が頷くと、水が入ったペットボトルにストローをさして、飲ませてくれる。 大丈夫か?って沢山聞いてくれて、 碧は、 部長大好き…って、心で呟き、 自分の感情に驚く。 ちがうよ。 優しいから好きで、 カッコイいから憧れるんだもん。 碧は水を飲み終わると、 「部長……側にいますか?」 なんて聞いてみた。 側にいますか?潤んだ瞳で言われたら、頷いてしまう。 「もちろん」 そう答えたら碧は微笑んで、 「良かった」 言葉にすると、目を閉じる。 か、可愛い! 側にいますか?って可愛い事を聞いて、眠った碧。 可愛いってもんじゃない! この可愛さは殺人レベル。 可愛すぎて死ねるかも知れない。 西島は毛布を出してきて、碧の側で眠る事にした。 本当は抱きしめて眠りたい。 いや、俺は佐々木とは違う!なんて、また悶える。 ***** 西島は餌を片手に公園に居た。 気分転換に散歩がてらに、にゃんこに会いに来たのだ。 あのままじゃ悶え死にそうで耐えられない。 にゃーっ……。 にゃんこの鳴き声。 「ごめんな、ご飯遅くなって」 西島は餌を置くと、少し離れた。 にゃんこは西島が離れると待ち構えたように食べ始める。 触れたならな。 もし、触れたらにゃんこを連れて帰ろうと思っていた。 少し成長しているように見えるにゃんこ。 モソモソと食べる姿は碧を思い出す。 碧も懐かなかったけど、昼間から今の時間に掛けて、少し懐いてくれたみたいに感じる。 嬉しい。 何でこんなに嬉しいのか自分でも理解出来ない。 でも、嬉しい気持ちは西島の胸辺りを温かくしてくれるのだ。 にゃんこが食べ終わり、にゃーんと鳴いた。 足りないのかな?なんて思っていると、 「ごちそうさまだとさ」 ふいに聞こえた声。 足元を見ると諭吉がちょこんと座っている。 い、いつのまに! 自分が出た時に一緒に出たのか?と焦った。 碧がもし、目を覚ましたら諭吉を探す。 「なんで、着いてきたーっ!佐藤が起きたら心配するだろーっ」 諭吉をガッシリを掴む。 「ニッシーは心配性やな」 諭吉はフンフンと鼻を動かして匂いを嗅ぐ。 いや、猫はしゃべらない! 気のせい気のせい! もう、そう思う事にした。 にゃんこがまた鳴いた。 「また来てね。だとさ」 にゃんこはどこかへ消えていく。 また来てね。 「また来てねとか言ってたのか?」 西島は諭吉を見た。 凄く凄く嬉しい! 「そうたい。あの子はニッシーば毎日待っとるみたいやな」 毎日待ってる?俺を? そっかー、俺を……………って、俺、猫と会話とか、絶対にノイローゼか何かなあ? もう、帰ろう。 西島は諭吉を連れてマンションへ帰る。
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