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第1話Prologe
中学生の頃から、喧嘩は強かった。
勉強に対して不真面目という訳でもなかったが、喧嘩が強かったゆえに、周りに集まってくるのは〝いかにも〟そういう奴ばかりだった。
次第にそれがグループとなり、俺はリーダー格の人間になっていた。いわゆる不良グループだ。
だからといってそれが嫌ではなかったし、みんな俺のことを慕ってくれていたから、中学生活は充実していたと思う。
しかし女手一つで俺を育ててきた母親はそんな俺のことを良く思っていなかったのか、よく泣くようになった。そして酒を飲んでは、俺を怒鳴り散らしていた。
母親が亡くなったのは、俺が高校生になったばかりの時。アルコール依存症だった。
タイミングがいいのか悪いのか、その頃からグループのメンバーは、次々と辞めていった。
天涯孤独の身となってからは誰とも関わる気がなかったし、生きる気力もなかった。
かといって死ぬ勇気もない。中途半端な〝不良生徒〟を続けながら、独りで過ごしていく
はずだった
アイツが現れるまでは__
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