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第3話
「水無瀬?」
「…」
「お前こんなとこで何してるの?すっげぇ酷い顔…」
「お前かよ…」
期待してたのにあなたじゃなかった
「何それ?指輪?お前付き合ってるやついたの?」
「…」
「おーい」
「いたよ」
「はあー通りで誰にもなびかないわけだ。別れたの?」
「そうだけど」
「そ。取り敢えずさ家に来いよ。こんなとこいたら風邪引くぞ?」
「…」
「ほら」
無理矢理に手を引かれ家に連れていかれた
「ご両親は?」
「あれ?いってなかったっけ?俺独り暮らし。親も兄弟も仕事で海外」
「意外に綺麗にしてるんだな」
「まぁね。物もあんまないし…で?これどうするつもりだったの?」
「あそこで出会ったから元の場所に帰そうと…」
「ふーん…相手って…男?サイズがさ…」
「あぁ」
「へぇ…お前元々そっちの人?」
「気付けばな」
「あんなにモテるのに…」
「嬉しくはない」
「なら…俺も気持ち伝えとけば良かった…」
「は?」
「俺はずっとお前が好きだった」
「あ…」
「お前がそんなに苦しい顔させられるのなら俺がお前欲しかった。俺ならそんな顔させないのに」
仲は悪くはなかったが全く気付いていなかった。どれだけ苦しかっただろう…
「ごめん」
「ねぇ。もうさ俺にしない?」
「…」
「なぁんてな…お前まだ整理ついてないだろ?その顔みたら解る」
「ごめん…」
「あれ?水無瀬…この箱…リングの下…何かあるぞ。手紙?」
「え?…あ…っ…」
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