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フェラ(ちょいS)

「2万でフェラ。どう?」 誘ってきた男は個室に入るなり盛ってきた。 ゲーセンの2階にあるトイレ。 蓋を閉めたままの便器に座らされ、性急にズボンとパンツを脱がされた。 大きな手が足首を掴み持ち上げると、そのまま便座に足を乗せられる。 開脚し晒された股間を覗きこむようにしゃがんだ男の吐息が荒い。 「別に立っててもできんじゃねぇの?」 自分はボタンの一つも外さず、俺だけこんなバカみたいな格好にさせられて。 恥ずかしい訳じゃないが、なんとなくフェアじゃない。 「ああ、思ったより立派なチンコだ。これが勃ったら大きいだろうね。」 チッ···聞いちゃあねぇな。 「ンッ···」 なんの前置きもなくぺニスに触れてきた舌。 何をされるか分かっちゃいても、その刺激にピクッと腰が揺れた。 男の手がまだ反応を示していなかった俺自身を支え、下からゆっくりと舐め上げる。 ピチャ···ピチャ、クチ、 味わうように舐め、先端を擽られる。 円を描くように舌先でそこをなぞり、チュッと吸われた。 「ん、少し硬くなってきた···」 「うっせぇな。あんたにもついてんだろうが、同じもんが。」 楽しそうに何度も上下に行き来する滑った舌に、そんな気分じゃなくても勝手にソコは反応する。 ハァハァと自分のものではない荒い息が股間から聴こえてくる。 チンコしゃぶって興奮するとか、どんだけ変態なんだよ。 「はっ···不味い。ねぇ、もっと深くくわえて良い?」 そこに頬擦りするんじゃねぇかって勢いでしゃぶっておきながら『不味い』と不満を言い、そのくせ『くわえたい』とかのたまう。 言ってることとやってることがアンバランス。 でも唇を舐めながら言われたその言葉に、ドクッと下半身に血が集まったのも事実で。 「···いいぜ。歯ぁ立てんなよ。」 男の口元に反り返ったチンコを押し付けながらそう言えば、嬉しそうに男は口を開けた。 『ねぇ、2万でフェラ。どう?』 『あ"?ウリはやってねぇ。他当たれ。』 暇潰しに寄っていたゲーセンで声を掛けられた。 振り返った先には30代半ばの長身の男。 見知らぬオッサンに誘われることなんか初めてじゃなかったし興味もない。 適当にあしらってその場を去ろうとしたその時、グイッと腕を捕まれた。 『なら5万。フェラだけ、本番はなし。』 『破格だよ?』そう言って下卑た笑みを浮かべ倍以上の値段を提示してくる男。 『·······フェラ、するほう?されるほう?』 ウリやってるやつが聞いたら一も二もなく飛び付くであろう金額に、悪くないななんて思う。 ゲーセンで軽くなった財布。 それを満たすどころか、当分は遊べそうな金額に釣られる。 でも、するほうならお断り。 何が楽しくて男のチンコなんかしゃぶるか。 『君がされるほう。どう?』 『······OK。便所行こうぜ。』 顎で便所のあるほうを示せば、男はニヤッと笑った。 俺より高い身長にどちらかというと威圧的な雰囲気。 神経質で堅物そうな印象のその男が。 「ん、ちゅ···ムチュ、ふっ···」 まるで女のように俺のもんを舐め恍惚としている。 「はっ、あ···大きい···顎ダルい、ンチュ···ンッ」 上下に揺れ動く頭。 それに合わせて響く男の吐息と、ジュルル···と先走りを吸いあげる淫らな音。 「ハッ···んだよ、そんなに旨いのかよ、俺のこれが」 揺れ動く頭を鷲掴みグッと髪を引っ張れば、上目遣いで睨まれる。 その濡れた眼差しにゾクゾクして、硬く屹立したそれで頬を叩いた。 「そんな目して睨んでも怖くねぇよ。あんた、今自分がどんだけ雌顔してっか分かる?これ、しゃぶりたくて堪んねぇんだろ。」 「あ···」 男の視線がチンコに向けられ支えていた手に力が込められる。 欲しくて堪らないってその表情が俺の嗜虐心を刺激する。 「変態···男のチンコしゃぶって恍惚としてんじゃねぇよっ」 「ング!」 薄く開かれていた口に自分のものを突っ込む。 一気に喉の奥まで押し込め、引き抜き、また押し込む。 「ん、ング···ンッ、ンッ····!」 便器から立ち上がり、男の頭を掴んだまま腰を振りたくった。 濡れた舌と固い歯がチンコを擦り気持ちいい。 「ん、ん、ング···」 男の大きな手が太ももを掴み、自分の体を支えるように力を込めてきた。 苦しそうな声と、グチュグチュと口の中を擦る音。 「はぁ···あんたやっぱり変態だな。イラマされて喜んでんの?」 「ん、ん···」 苦しげな声と涙の滲んだ目尻。 見上げてくる瞳は熱をはらんでいて、明らかに欲情しているその表情を嘲るように笑ってみせた。 「あー···もうイきそ。なぁ、このまま出されたい?それとも顔射されたい?」 「ふっ、ん···!」 腰の動きをゆっくりにし、口の中を堪能するように軽く回す。 僅かに顔を歪める男にまたゾクゾクとする。 「どっちも嫌ならもう止めっけど?」 そう言って腰を引き自身を抜こうとすれば、それはイヤだと言うように顔を押し付けてきた。 熱い口咥内に先走りが塗り広がり、涎と一緒に男の口の端から垂れる。 男がチンコくわえてる姿なんて、ハッキリ言って気持ち悪いだけの筈なのに。 コイツのこの態度は悪くない。 やがて、大きく見開かれた瞳が細められギュッと閉じられた。 その表情に無意識に口の端がクッと上がった。 この顔で分かる。 コイツは飲みたいのだ。 「分かった。しっかり楽しめよ。」 ニッと笑い、鷲掴んでいた頭を優しく撫でてやる。 「ん、ング···!」 同時に、止めていた腰の動きを再開する。 まるで女の膣を犯す時のように遠慮のない動き。  「フグッ、ん、ん、ンッ、···!」 グチュグチュと卑猥な音と男の呻き声が耳を刺激する。 自分の快感だけを追い、ラストスパートとばかりに激しく前後に振りたくる。 「くっ···イ、く···!!」 やがて駆け上がる射精感に抗うことなく欲を放つ。 同時に一気に口から自身を引き抜いた。 ビュッ、ピシャッ···! 「んあ、あ····え?」 「まだだ、動くなよ。」 白濁とした精液が男の顔に掛かる。 言葉と共にチンコを擦り、残っていた精液を全て出しきり男の顔に塗り広げた。 顔射されるとは思っていなかったのだろう。 呆然としている男にニヤッと笑ってみせた。 「な、んで···?」 「あ?飲ませてやるなんて言ってねぇよ。」 「そうだけど···」 不満そうな声と顔。 顔を拭いながら文句を言うその姿に、ひどく満足した。 飲みたがっているのが分かっていて、あえて顔射してやった。 だって、この男の望むままに与えるのは面白くない。 だいたい、あんたは虐げられるのが好きなタイプだろ? 脱ぎ捨てられていたズボンとパンツを拾い、恨めしそうにこちらを見る男を無視して身に付けていく。 そうして、今だ座り込んだままの男の胸ポケットに手を伸ばすと、そこから財布を引き抜いた。 「飲みたきゃ次な。」 きっちり5万。 しわくちゃな諭吉を手に、男に財布を投げて寄越した。 「じゃあな」 ヒラヒラと手を振り個室から出る。 次があるかは知らないが、やけに未練がましい表情からするとこの男はきっとまた来る。 その時、俺が相手をするかは···また別の話だけどなー。

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