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ドゥーガルドが俺から離れて、じっと見下ろす。
その視線に操られるように、俺は膝の裏を手で支えて、ゆっくり股を開いた。
「ドゥ、ドゥーガルド……っ! お、おれのなかに、い、入れて……っ」
声が震えた。
それが羞恥からくるものなのか、今から迎える絶頂への期待からなのか、俺には分からなかった。
ドゥーガルドが慈しむように微笑んだ。
「……よし、いい子だ」
ドゥーガルドは俺の上に覆い被さると、頬や唇にキスをした。
そして、下の穴に指を浅く入れて、入り口の部分を解し始めた。
けれどさっき指を掻き回したおかげで、そこはすでにすっかり柔らかくなっていた。
「……これならいけそうだ」
ドゥーガルドの吐息に高揚が僅かに滲んだ。
そして、自分のモノの先を入り口付近に当てた。
指とは違うじっとりと湿った硬い感触に思わず体が強ばる。
それを察知したドゥーガルドが「……大丈夫か? 痛いか?」と心配そうに顔を覗き込んできた。
俺はふるふると首を横に振った。
「……そうか。よかった」
ドゥーガルドは安心したようにそう言って、俺の脇腹をさすりながら少しずつ奥へ腰を進めていった。
あんな大きなモノが入っているのだから痛くないといえば嘘になる。
でもそれよりも敏感な場所へじりじりと迫ってくるものに抱く期待の方が遙かに大きかった。
「はぁっ、はぁっ、はぁ……っ」
緊張して呼吸が短くなって体が強ばっていく。
ドゥーガルドはそんな俺の緊張を解すようにキスをたくさんしてきた。
温かく柔らかい唇に少しずつ緊張がほぐれる。
気づけば、ドゥーガルドのモノが奥まで入り込んでいた。
ドクドクと自分のものでない脈拍が腹の底で響いている。
その微かな振動すら敏感に感じ取って、甘い痺れが腰に広がった。
「……動くぞ。いいか?」
俺は小さく頷いた。
それを認めて、ドゥーガルドがゆっくりと腰を引いた。
「んぁっ……」
甘い声が漏れた。
カリの部分が中をこすって気持ちがいい。
しばらくするとまた腰を進めて、奥を突く。
敏感な部分を突かれて腰が小さく跳ねた。
次第に動きが速くなってきて、快感も増してきた。
「あっ、ぁ、ぁ、ああっ、あっ、き、きもちいぃよぉ……っ」
中を擦られる度に理性もどんどん剥がれ落ちて、あられもない声がどんどん溢れる。
気づけばドゥーガルドの首に腕を、腰に脚を巻き付けていた。
「ドゥーガルド……っ! もっと……っ、もっとぉ……っ」
「……ソウシっ」
どちらとのなく深く口づけて、舌を絡ませた。
上も下もぐちゅぐちゅといやらしい水音を立てている。
それがどうしようもなく劣情を煽った。
俺がさらに腕に力を込めてぎゅっと抱きつくと、中で何かが弾けた。
「あぁっ……!」
中出しされたのに、ショックや怒りよりも、精液が内の肉を打ち付ける感覚に、快感の叫びを上げた。
「……っ、す、すまない。中には出さないつもりだったんだが……」
慌てた様子でドゥーガルドは自分のモノを抜いた。
どろりと精液が零れ出る感触がまた何とも言えず、ゾクゾクと背中に疚しい熱を孕んだ鳥肌が立った。
「ドゥ、ドゥーガルド……」
「……すまない、本当にすまない」
「もう一回中で出してぇ……っ」
「……え?」
俺の要求にドゥーガルドは目を丸くした。
しかし俺はそんなこと気にせず、膝を掴んで自ら股を開いて再度ねだった。
「もういっかい、おれのナカでせーえき出してぇ……っ。せーえき、奥にあたるの、きもちぃよぉ……」
さらに誘うように股を広げると、どろりと残っていた精液がまた出て来た。
その感触に穴が寂しげにひくつく。
ドゥーガルドがごくりと唾を飲んだ。
しかしすぐに首を横に振って、シーツで俺を包んだ。
「……ソウシ、だめだ。精液を中に出すとお腹を壊すそうだ。師匠が言っていた」
「じゃあ、ドゥーガルドがきれいにおれのナカ、かきだしてぇ……。ね?」
ドゥーガルドに甘えるようにして顔を胸元にすりすりと頬ずりした。
ドゥーガルドの速い鼓動が心地よく耳に響く。
あははぁ、ドゥーガルドのしんぞうどくどくいってるぅ……。
鼓動に耳を傾けていると、不意に腕を掴んで引き離された。
そして、ベッドの上に仰向けに押し倒された。
息を少し荒くしたドゥーガルドがじっと見下ろしていた。
「……分かった。後から俺が責任を持ってきれいにする」
そう言うと、ドゥーガルドは性急にキスをした。
貪るような激しいキスに、快感の予兆を感じて胸が高まった。
やったぁ、また出してもらえる……!
とろとろに溶けた頭で、ドゥーガルドのキスに身を委ねていると、
「出てこい! この腐れ淫乱荷物持ちがぁぁぁぁっ!」
ドガァァァァッ!
激しい破壊音が部屋を切り裂いた。
なぜか激怒したアーロンが部屋のドアを蹴破って立っていた。
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