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△4.Graduation
「俺も勇気が好きだ」
薄花桜と一緒にさわさわと風が舞う中、真木は静かにそう言ったんだ。
すき?
真木はオレを好きと言った?
「うそ、だ。そんな筈はない。だって真木はノンケ……」
「どうしてそんなことが判るんだ?」
「……えっと」
まさかクラスメイトとの話を立ち聞きしていたなんて言えなくて口ごもれば、真木は口を開いた。
「初めは俺が同性と恋愛をするなんて考えられなかったよ。だが、お前と話しているうちに可愛いなって思えて。気が付けば桜庭に嫉妬するほど好きになっていた」
「そんな、はずは……」
「この言葉とさっきのキスじゃ信じられないのか?」
真木の言葉にオレは慌てて首を振る。
もう涙や鼻水で顔はグチャグチャ。
「信じる。信じるよ。だって、真木は嘘が付けないくらい真面目だって知ってるから」
「……なんかその言い方は腹立つな」
「うへへ、真木。好き!!」
嬉しくて真木に抱きつけば、真木は第二ボタンをオレに差し出した。オレが大好きな微笑を浮かべてーー。
*fin*
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