12 / 14

No.11 俺だけの手 ※

ホテルに入るなり、お前の右手を握りしめた。 「…俺だけのものだ」 「どうした?」 「今日は他の奴に沢山触れさせたな」 「…握手も仕事だ」 嫌だ… 「言わなくても分かっている…抱くぞ」 俺を引き寄せ、ベッドへと雪崩れ込む。 揺さぶられ繋がるために浮かぶ腰。不安定で怖いのに、お前が大きな手の平でぐっと背中を支えてくれるから、いつだってこの躰を投げ出せる。 逞しい手は、やはり俺だけのものがいい…

ともだちにシェアしよう!