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「太陽の代わりなんて、この先一生会えません。俺は、貴方だけです。貴方だけですから。太陽」 ただ、俺はもう嘘は付かず、そう本音でぶつかるしかなかった。 これからはもう、嘘をつかないからと、最初から信頼を築くやり直しをと。 「もう二度と会いたくない。さっさとそのブーケごと俺の前から消えてくれ」 言葉は届かなかった。 嘘ではなかったのだが。 本音を吐露したのだが。 「俺を本当に好きだと言うなら、平穏の為に消えてくれ」 両手で顔を覆い、太陽はそう言う。 そこまで拒絶された俺は、からっぽになった心のまま、動けずにいた。 「今から椿と出かけるから、――帰って来るまでに消えといてくれ」 そう言うと、俺の横をすり抜けていく。 掴もうと手を挙げたが、戸惑いと拒絶され臆病になったその手は遅かった。 太陽を捉える事も出来ず、その手は宙を舞った。 足元に降り積もる青い花弁は、まるで俺たちの涙のように小さな海を作っていた。

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