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第8話

また呼び出されてる。 体育館裏のベンチに座る慧…… どうせ断るんだから行かなきゃいいのに。 ココロの中で毒づく。 『襲うぞ』 慧の声が耳から離れない。 冗談でも嬉しかった。 このまま大学に行っても『幼馴染で親友』というポジションは誰にも譲らないつもりだ。 慧の座るベンチに3人の女の子? 告白じゃないのか? 不思議に思っていると慧が俺を見つけて手招きした。 「慧!どうした?」 すると女の子の一人ご俺に声をかけてきた。 「高瀬くん、あのねあたし達…槇野くんにフラれちゃったんだ。」 そりゃそうだろう。 3人で告白ってどうよ?! 「まぁフラれるのは分かってたんだけど……」 「でね、とりあえずこんな私達がいたって何となくでもいいから覚えいて欲しくて……」 「卒業ライブに出るから観に来て欲しいなって思って。」 「お前と二人で観に来て欲しいってチケットもらった。」 「来てくれると嬉しい」 「話してくれてありがとう」 「待ってるから」 3人は帰っていった。 俺はあっけに取られた。 こんな告白あるんだ…………。 「みんな卒業前に必死だな?」 「悪いな和夢……一緒に行ってくれるか?」 チケットを見るとあの子達の他にも知ってるバンドがいくつか出演するようだ。 「ん。一緒に行こ。」 「和夢いつもありがとなっ。」

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