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第84話
「啓太がいいなら……」
小さな声でかなちゃんがそう言った。
OKが出たということでよろしいんですね!?
「かなちゃん、かなちゃん……!キスしていい?」
逸る気持ちが抑えきれず返事も待たずに、かなちゃんを抱きかかえたまま、かなちゃんの小さな唇をそっと塞いで舐めて吸った。
「けいっ……んっ」
かなちゃんとキスしたのはどれくらい前になるんだろう。
遥か昔のことのようにも感じてしまう。
きっとそれほどまでに切にかなちゃんを想っていたという証だ。
かなちゃんのピンクの薄い粘膜がいやらしく見えて、その唇を何度も食みしつこく舐めて甘噛みする。
するとたちまちピンク色した唇が血色の良い赤に変わっていった。
そんな体のパーツ一つ一つまでもが、いやらしくて可愛らしい。
「んっ、んうっ」
鼻から零れるかなちゃんの可愛い声。それをも飲み込む勢いで、小さな唇を食べるようにして自分の口で覆う。薄く開いた唇の隙間から舌を捩じ込み真珠のようにつややかな並びの良い歯列をなぞって歯茎を擦り、かなちゃんの中を味わった。
頬の内側も、上顎の裏も。縦横無尽に動き回る無節操な俺の舌に観念したのか、次第にかなちゃんがおずおずと甘い舌で応え始めた。
「ふぅ……んっ、んぅっ、んん」
ちゅぱっ、ちゅぱっと、音を立ててお互いの唇が触れたり離れたりを繰り返す。
舌先で突き合い、絡めて吸って、唾液が口から零れていても気にも留めず、俺とかなちゃんは濃厚なキスを交わした。
ほんとにかなちゃんの声が甘くていやらしい。
あ、雰囲気に流されてキスで目を閉じている場合じゃない……!!オープンマイアイズ!!!
かなちゃんが目を閉じてキスしてる間にも、キス顔のかなちゃんがどうしても見たくて、俺はぎらつく目を大きく開けてかなちゃんを凝視した。
震える瞼と蜜な睫毛、キスが苦しいのか時々眉間に皺が寄る。
程よく高さのある鼻梁は小振りでやはり可愛らしい。女子が羨みそうなつるんとした奇跡的毛穴レス。
きめの整ったもち肌が赤く潤んで肌全体が上気している。鼻の下には微かな産毛。
かなちゃんはこの先もひげが生えないんだろうか。
興奮しているのか鼻息が少し荒い。でも小さな息でほんと荒くても可愛らしい。
夢中になってキス顔のかなちゃんを観察していると、下半身がゴリッと擦れて甘い痺れが駆け上った。
かなちゃんがもぞもぞしている。
ん……?あっ!!
気付くとかなちゃんが、俺にしがみついてキスをしながら、いつしか勃起した性器を洋服越しに俺のフル勃起ジュニアに擦り付けていたのだ。
「んっ、ん、んッ」
えろ……。
えっろ!!!!
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