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第90話
「かなちゃん……きれい」
「だから、それは男に使う褒め言葉じゃないんだぞ」
その褒め言葉は恥ずかしいって、さっき言われたばかりだというのに俺の口は嘘をつけない。
かなちゃんはゆっくりと一歩、また一歩と俺に歩み寄り、生まれたままの美しい姿で俺の首に腕を回した。
「啓太、しよ?」
とろんとした眼差しと薄く開かれた唇。ピンクに染まった頬さえも俺を誘惑しているかのようで、かなちゃんの「しよ?」って台詞にガァーッと気持ちが昂る。
かなちゃんのこの気持ちを無下にしてはいけない。それはもちろんのこと、何よりも俺自信がかなちゃんとヤりたい!!
「かなちゃんちょっと待ってて」
俺は肩に載せられたかなちゃんの腕をやんわりと外し、クローゼットの中からバスタオルを取り出した。
だってこれからかなちゃんをくにゃくにゃになるまで気持ち良くするんだから、フローリングもラグマットもこのままでは汚してしまう。
俺はバスタオルをバサッと広げ、下に敷いた。
「かなちゃん、ここに」
さっとかなちゃんをバスタオルの上に誘導してそこへ座らせた。
くっ……
全裸で膝を立てて座るかなちゃん、エロい!!!!
「そのまま脚、広げられる?」
「え……う、うん」
かなちゃんは躊躇いがちに頷き俺の言う通りに立てた膝に手をかけて、ゆっくりと左右に脚を開いた。
「俺頑張るから。痛かったら言ってね」
「うん。……ふふ、啓太可愛い」
かなちゃんが笑ってる。
ほらまた。こんな時まで俺を弟として見てる。
なんか悔しい。このままかなちゃんをめちゃくちゃ気持ち良くしてどろどろになるまで抱けば、俺をもっと一人の男として見てくれるのだろうか。
色んな思いが胸の中でふわふわと漂っている。
かなちゃんの脚がM字開脚し股間がピンクで毛は薄くて、尻穴の周りはつるつるで。
俺の目はそこからもう離せない。
こんなきれいな男の恥部は見たことがないぞ。
「ワセリン……塗るね」
俺の視線は手元のワセリンとかなちゃんの股間を行ったりきたりしている。
だからなのか手が滑ってワセリンの蓋がなかなか開かない!
視線が定まらない!
落ち着け!俺!
ワセリンの蓋と一人相撲の末、カポンと変な音を立てながら蓋が開いた。
ふふっと聞こえたのはかなちゃんの可愛らしい笑い声。
やっぱり俺カッコ悪い。
いや落ち込んでいる場合ではなかった。
ここから挽回だ。
蓋の開いたワセリンのケースに指を3本まとめて突っ込み、掬えるだけのワセリンを指に取った。
取りすぎたかもしれない。
指をじっと見詰める。
こんもりと盛られた軟膏。これはかなちゃんの尻に、ちんこに、俺のちんこに。
塗りたくってもきっと余ってしまうだろう。
どうしよう。
「啓太、いいよ。そのままおいで。沢山塗った方がきっと気持ちいいよ」
「かなちゃん……」
再びフォローされ、何とも言えない気持ちになった。
そして、俺は本当に義兄をこれから抱くのだと、改めて認識したのである。
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