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第24話
「龍!!こっち片付けろ。」
「はい!!」
「おい龍ヘルプ。」
「はい!!」
龍が紅蓮に来て約一月が経った。
だが、しんどい……!!
甘くは無いと思ってはいたがこんなにツラいとは思わなかった。
莉羽はちょくちょく来ているらしいがあれから一度も会っていない忙しすぎてそれどころではない。
そして休みの日は客の女性とデート。
その人はそれなりに羽振りがよく色々買って貰えたのはいいのだがやはり疲れる。
正直何度辞めたいと思ったか分からない。
それでも辞めないのは家族の為もあるのだが真っ先に思い出されるのは莉羽の存在だ。
弱ってるところにさっと胃薬渡され綺麗な笑顔を向けられたら堪らない。
デート相手の女性と別れ帰ろうと思った時だった。
「あ、龍だ!!」
「り、莉羽!!」
莉羽が龍の方に走ってくる。
制服を着ているから学校帰りだろうか?
「今帰りか?」
「ああ、まぁな。」
「龍は?何してたんだ?」
「デートだよ客と。」
「あ~大変だな~」
「で、お前はまた紅蓮に行くのか?」
「う~ん……一応?」
どうするかな?
折角久々に会えたのにもうさよならなんて勿体ない……
「なぁ莉羽、よかったら一緒になんか食べねぇ?」
「え、いいのか?
じゃあ行く!!」
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